先週、人生初となるミュージカルの舞台に立ってきました。
和歌山市民会館にて行われた「紀州の民話をオペラに実行委員会主催 ミュージカルKOUME」 紀州和歌山に実在した小梅さんという方の残した日記を元に、その生涯を劇にしたものです。
幕末期の激動の時代に、文化をこよなく愛し絵画の才覚に優れ、家族友人に恵まれた小梅さん。僕はその小梅さんの一人息子の雄輔。学校の先生で妻と二人の子供がいる…という役どころでした。
出演シーンが多くはなかったですが台詞あり、振り付けあり、合唱もありソロもあり、と盛りだくさん。
メインキャラクターではないけどサブキャラとしてはけっこう大切な役どころでした(初回の人間がやる役かしら…
歌や台詞。自分の役割など間違えることもなく、なんとかやりとげました。温かいご声援ありがとうございました!
正直言って相当エネルギーを使いました。
自分ではそんなに緊張していない。ちゃんと歌える程度にコントロールできている、と思ってたんですが…見に来てくれた方はみーんな「すっごい緊張してたね!」と言うコメントで。そう見える程度に緊張してたんでしょうね…後から脚が痛い苦笑
はてさてミュージカル。見るとやるとではえらい違いですね。声楽科に親しい友人たちがいたので、そういう様子を見聞きする事はまま多かった。だから「こういうふうに振る舞ったらええんやろな」というアタリがつけられた。だから今回お引き受けしたわけですが…それでも予想外で想定以上なことが沢山ありました。
とりわけ感じたのは「演じて表現することの難しさ」確かに台詞、歌のソロだとかは、自分の出来る限りを全うして終えられたと思います。よく声も出ていたという風にも言っていただけました。
しかしながら、雄輔をどこまで演じられたか?どこまで役柄に入り込めていたか?またそれを表現できたか?と言うと難しい…。
劇中に尺八を吹くシーンがあったのですが、吹いていると雄輔ではなく饗庭凱山に戻ってきてしまう。
吹き終えて、ああイカン僕は雄輔だった、と切り替える感じ。
歌うところでは特にそうで、雄輔という人が歌ったというより、饗庭が歌ったという色合いが強かったんじゃないかと振り返って思います(ついクセで指揮を見そうになったり伴奏の方に強く意識が行ったりしてました)
そこへ行くとやっぱり声楽家の皆様はさすがに違う。
歌えることはもちろんで、その上に感情や言葉を、ちゃんと伝わるように表現されている。なによりその役柄を演じている。メインキャストはセリフめっちゃ多いのに、時折アドリブを挟みつつ淀みなく会話が進んで劇が流れていく。
舞台の上で演じる、表現するという点において、やっぱりさすが専門家の人々やわ…と感じざるを得ない。
皆さん、表現者だなぁと思うばかりでした。
いや〜ホントすごい。かくありたいもんです。
これからの人生の課題の一つに、演じることを追加していきたいと思います笑
ままミュージカルに出て歌うことはま〜ないでしょうが。
また和歌山非常に良いところでした。緊急事態宣言の時期だったりで、非常に気を使いながらの合わせだったので、合間に観光や名物を楽しみに行けたわけではなかったですが…和歌山市駅の周辺だけはちょっと詳しくなりました
(とりあえずソウルフードたるグリーンソフトだけは食べてきました!
本年度国文祭が和歌山である関係で、年内もう何度か訪れる予定はあるので、またその時を楽しみに待ちたいと思います。
尺八吹いてたら訪れた機会。いや〜良い日でした。